2010年 10月 08日
井上さん・小川さんの文学研究科への復職を求める緊急署名
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リンク先はPDFファイルです。(4ペ-ジあります。詳しい経緯も書かれています。)
――同じようなことは、全国の大小さまざまな職場でも起こっているのではないでしょうか。そこで辛い思いや孤立感を抱いて懸命に生きている方々に、心から共感します。そして、おかしいことは「おかしい」と言っていいのだ、あなたは決してひとりではないのだ、と伝えたい。
●呼びかけ文
ユニオンエクスタシーは、2007年3月に結成されました。文学研究科図書館で働く井上昌哉さんと小川恭平さんのふたりが、やむにやまれぬ思いで立ち上がったのが始まりです。全国で、そして京大でもすすむ「3年でくび」「5年でくび」という雇い方に対し、小さな組合ながら「使い捨てはイヤ!」と声を上げたのです。
ユニオン結成のきっかけは、職場の上司のパワーハラスメントに対する怒りでした。文学研究科図書館では、T整理掛長(当時)による日常的なパワハラが横行していました。ユニオン結成後はさらにひどくなり、その帰結が、5年を待たずに4年でくび、でした。
私たちユニオンエクスタシーは、理不尽な雇止め解雇に反対し、京大に団体交渉を要求、09年7月には裁判を起こし、闘ってきました。しかし、京大は団交の拒否を続け、「不当労働行為」を繰り返すばかりでした。
不誠実な対応を続ける京大に対し、今年3月、労働委員会に救済を申し立てた結果、8月には文学部との団交が実現しました。さらに、その席上、赤松明彦研究科長(当時)は、T整理掛長のパワハラについて、調査委員会の設置を約束しました。
雇止めから2年半あまり・・・、ようやく山が動きだそうとしています。私たちはこの好機をとらえ、井上さん、小川さんの【文学研究科図書館への復職】を、京大に要求する署名活動に取り組んでいます。京都の、そして全国の非正規労働者のみなさん、使い捨て雇用に「ノー!」と言い、皆が楽しく安心して生きていける社会を願うみなさん、ふたりの復職実現のために、署名のご協力をお願いします!
署名宛先 京都大学文学研究科長 佐藤昭裕 殿
要求項目 文学研究科はパワハラを認め、井上・小川の両名を直ちに文学研究科図書館に復職させよ。
●経緯
京大・文学研究科図書館でのパワハラ 井上・小川 雇い止めの経緯
(在職期間 井上2005.7/小川2006.4~2008.3)
井上は2005年度、小川は2006年度から、文学研究科図書館に採用されました。「遡及入力」と言われるカード目録電算化のための、5年プロジェクト(05年~)のメンバーとして、です。
遡及入力は厳格な書誌作成ルールへの精通や、諸言語の知識が求められる、専門性の高い仕事です。ふたりは遡及入力の経験者でしたが、採用後も自主的に勉強会に参加するなど、スキルアップも図っていました。このチームは当時、ふたりを含め5名全員が非常勤職員で成り立っていました。
図書館運営は、多くの非常勤職員で成り立っています。官製ワーキングプアの代表とも言われ、専門性の高い仕事を非正規が低賃金で支えているのが全国の実情です。京大図書館も例外ではなく、そこで働く職員は、使い捨てを基本とする細切れ雇用で、生活の不安にさらされています。
T掛長のパワハラは、ただでさえ弱い立場の非正規労働者を追い詰めていく、悪質なものでした。気にいらない部下への暴言、悪口、無視。断片的な命令のみで、言われたことを黙ってすればいい、とにかく数をこなせ、という態度。これは同じ現場の、複数の非常勤職員に向けられていました。
07年3月、T掛長から「仕事が順調に進んだ」「今後業務は縮小」「仕事部屋が学生ラウンジになるので明け渡すため人を減らす」という話があり、08年4月からは5名のうち採用の古い順に数名残ってもらうという通告がありました。プロジェクトの途中で、仕事はまだ残っていることは明らかでした。お気に入りだけを残し、気に入らない者を切り捨てる意図があったのです。
この通告直後、井上・小川はユニオンを結成。それをきっかけにT掛長のパワハラはエスカレート。小川のみ地下書庫へ異動させ、「小川とは口をきくな」といった、業務に支障をきたすような指令まで出され、井上も以後、T掛長から口をきいてもらえなくなりました。
08年3月、チーム5名のうち退職等で残っていたのは井上・小川を含む3名。しかし岸本文学部事務長(現在は本部総務部長に昇進)とT掛長から、全員に「3月で雇い止め」の通告がなされました。「数名残す」の約束は反古にされ、院生アルバイトを新たにふやすなど、その後も遡及入力は続けられました(仕事がなくなっていないことは明らか)。
組合嫌悪、くびのための、くび。07年3月のT掛長の説明は、気に入らない部下を体よく辞めさせるための「嘘」だったと言わざるをえません。恣意的な人事、非常勤職員の人権を無視した態度は、パワハラ以外の何物でもなく、また、図書館業務の質的な低下すら招く行為です。
私たちユニオンエクスタシーは、こんな行為や人事が、教育と研究の根幹を支える大学図書館でまかり通っていることを、怒りをもって、声を大にして皆さんに告発します。
同じようなことは、全国の大小さまざまな職場でも起こっているのではないでしょうか。そこで辛い思いや孤立感を抱いて懸命に生きている方々に、心から共感します。そして、おかしいことは「おかしい」と言っていいのだ、あなたは決してひとりではないのだ、と伝えたい。
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ストライキ突入、そして 井上・小川 の今
井上と小川は文学研究科を雇い止めののち、京大農学部の図書館で働いていましたが、2009年2月、「来年度から5年条項実施」との新聞報道を機に本部へ抗議行動。その直後、農学研究科図書館からも突然の雇い止め通告を受けました。本部の対応のひどさ、非常勤職員への侮蔑的な言葉に怒りを持ち、2月26日ストライキ突入。その後「くびくびカフェ」を拠点に、学内外の仲間と手を結び、活動を行ってきました。カフェ、裁判、団交・・・そしてときには楽しいパーティーやイベントも。カンパを受けながら、ユニオンエクスタシー世話人として、今も、大忙しの運動の日々を送っています。
by unionextasy
| 2010-10-08 19:29
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