2012年 01月 26日
組合員えめめさんの作です。

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2012年 01月 26日
組合員えめめさんの作です。
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2012年 01月 23日
「原発推進:11大学に104億円 国と企業が提供」(毎日新聞1/22)
国立大学に、5年間(2006~10年度)で、国や原子力関連企業から104億円の資金提供がなされた、という記事です。京大は33億640万円を受け取ったそうで、東大を抜いて国立大学トップです。 この際なので、当組合がこれまでに入手した資料もアップしておきます。 ■電力会社からの資金提供(京都大学) pdfファイル ※電力会社から直接提供されたものに限り、国や周辺企業は含んでません。 その多くは、受託研究・共同研究・寄付金という名目でなされています。たとえば「奨学寄附金」を見ると、「宇治おうばくプラザ建設資金助成」として、関西電力から3000万円が資金提供されたことが分かります。あるいは「雨宮教授の京都大学への移転にともなう助成」として、同じく関電から工学研究科に80万円が支払われたりもしています。
2012年 01月 21日
中村和雄さんと脇田滋さんが共著で書かれた『「非正規」をなくす方法』(新日本出版社、2011年)という本があります。まず、題名がとても良いと思いました。 非正規をなくす。そう、いま日本の政治家や労働組合で、本気で非正規をなくそうと考え、行動している人が何人いるでしょうか? いまの日本の労働組合は本当にダメです。3年ちかくやってそれが良く分かりました。そしてそのことに対して、脇田さんも中村さんも本気で怒っています。 中村さんのいる法律事務所で働く事務員さんは、みんな正規で雇用されているそうです。当然といえば当然かもしれませんが、これは珍しいことなのです。この3年ほどの間に、大きな労働組合が、自分のところの専従職員を非正規で雇った上に、理不尽に雇い止め解雇するという例に何度も出会いました。 中村さんは、自身のブログで、「そもそも、どの政党が私を支援しているかより、私が何をしようとしているかの方が遙かに大事なことです。そして、多くの市民の皆さんは、そのことを基準として選択してくれると信じています」と述べています。 「共産党の支援 迷惑?」(中村和雄ブログ) http://neo-city.jp/blog/2012/01/post-115.html 私自身は共産党が嫌いですし、たぶんエクスタシー組合員の多くもそうだと思います。しかし少なくとも中村さんは、そのバランス感覚からいって、私たち無党派が「乗れる」候補であると思っています。 私は、あれだけの大事故が起こりながら、原発を止められない今の状況に深く失望しています。そして、大阪市長選で橋下さんが当選してからは、小泉改革の悪夢が再来することの予感にさいなまれ、とても絶望的な気分になります。 私はきのう、現職の市長が、「経済界の願う政策と市の政策を完全に融合させる」と発言したことを知り、今更ながら驚きました(毎日新聞1/20)。このような人物が、京都市長として「契約更新」されることに私は耐えられません。 経済界とやらが、いつも非正規労働者を「任期満了」を理由として雇い止め解雇しているように、私は、現職市長もまた、「4年でくび」になることを強く願っています。 (unagi) ※このエントリは代表世話人の意見表明であって、組合員の総意ではありません。
2012年 01月 18日
2011年 12月 26日
うれしいニュースです。
龍谷大を雇い止めされた嶋田ミカさんの裁判が、勝利和解で解決しました。聞く限りでは、ほぼ完全勝利といえる内容です。 非正規が裁判で勝つのは困難な中、運動の力で「職場復帰」を勝ち取ったのは、稀有のことではないでしょうか?(嶋田さんを支援するホームページには1,035人もの賛同人リストが載っています。) 初めてくびくびカフェのイベントでお会いして以来、嶋田さんとは長い間、いろんな集会で顔を合わせ、ともに「争議当該」としてアピールしてきました。勝利和解と聞いて、本当にうれしく思います。 1月16日の裁判報告会や、2月25日に開かれる3度目の「なんで有期雇用なん!?」集会で、嶋田さんから詳しい報告があると思います。ぜひ、お集まりください! (追記) 「雇い止め訴訟:龍谷大と元教員助手が和解、職場復帰へ」(毎日新聞) 「龍谷大と和解 “雇い止め”提訴の助手が職場復帰へ」(関西テレビ) ※以下、「嶋田ミカさんの雇用継続を求める会」ホームページより 速報! 和解が成立しました!! 呼びかけ人、賛同人の皆さま いつも嶋田さんの裁判をご支援いただき、ありがとうございます。 証人尋問の延期以降、長い間皆さまにご心配をおかけしましたが、 2011年12月22日、京都地裁で大学側との和解が成立したことをご報告します。 必ずしも嶋田さんの要求のすべてが反映された内容ではありませんが、これまで裁判で求めてきた「雇止め解雇撤回」と「職場復帰」は勝ち取ることができました。有期雇用に厳しい司法判断を考えると、大きな成果だと思います。 これも一重に皆さま方のご支援・ご協力の賜物です。心からお礼を申し上げます。 和解の詳細については、今月26日の記者会見の後、このHPにアップしますので、しばらくお待ちください。 併せて京都在住の方は、27日の各紙京都版にもご注目ください。 今回の和解について、下記のように報告会を予定しています。また、報告会終了後、ささやかですが懇親会を開きます。報告会および懇親会にお越しください。 記 ・「なんで有期雇用なん!?ネットワーク龍大支部集会 嶋田さん裁判報告会」 ・日時:2012年1月16日(月)18時30分 ・場所:龍谷大学大宮キャンパス 東黌(とうこう)101教室 http://www.ryukoku.ac.jp/about/campus_traffic/traffic/t_omiya.html ・懇親会:20時~興正会館(龍谷大学大宮キャンパス横、参加費無料)
2011年 12月 15日
くびくびカフェは9月末をもって閉店しました。■京都新聞10/4付 「京大「くびくびカフェ」姿消す 雇い止め「闘争拠点」」 http://bit.ly/oiqvkN カフェ跡地に別の団体(全学連)がよく似たテントを出していますが、当組合とは関係がありません。単管(鉄の骨組み)等の資材を提供したこともありません。 「くびくびカフェはまだやっているのか」等、誤解や問い合わせがひじょうに多く、困っています。どうぞご留意ください。
2011年 12月 02日
高裁、敗訴でした。やるだけのことはやったので悔いはありませんが、それにしても大学側のウソをことごとく追認した裁判所の判断にはがっかりしました。裁判官は事実認定についてはプロなのかと思っていましたが、そうでもないようです。 まずは弁護士の塩見卓也さん、中村和雄さん、諸富健さんにお礼申し上げます。この最強の弁護団のおかげで、もともと勝ち目のない裁判を、あと一歩のところまで追いつめることができました。 傍聴に駆けつけてくれた皆さん、そして2年半の長きにわたって、有形無形の支援をしてくださった皆さんに、心から感謝しています。 ■判決の全文はこちら(pdf、全73頁) http://bit.ly/vEJFgc 判決についてですが、高裁では、辻井掛長が日常的にパワハラを行っていたことを立証する、新証拠を提出しました。団交の席上で、Aさんが赤裸々に証言してくださった内容です。 ところが裁判所は、Aは「辻井や岸本に対して反感を露にしており、公平な第三者とはいえない。客観性に疑問がある」などとして、信用性なしと断じました(判決53~56頁)。いくら大学を勝たせるためとはいえ、「それはないだろ…」と思わずにはいられませんでした。 その他は、1審の和久田裁判官のような逸脱もなく、淡々と大学側の主張を肯定していく、あまり面白みのない判決です。 最高裁へ上告する予定はないので、ともあれ、これで裁判は終了です。 なお、裁判闘争は終わりましたが、もちろん組合活動のほうは続けていきます。来年の2月25日(土)には、この間、運動を通じてつながった各大学の仲間とともに、京都精華大学で、第3回「なんで有期雇用なん!?」集会を開催する予定です。どうぞよろしくお願いします!
2011年 11月 29日
2009年7月の提訴以来、長い闘いでしたが、
ついに明日、高裁判決が出ます。 @大阪高裁・別館73法廷にて、13:10~ 皆さん、どうぞお越しください! ■塩見弁護士による1審判決へのコメントです ↓↓ 「大学における非正規労働の問題~京都大学時間雇用職員雇止め事件」 (『民主法律時報』2011年4月号) http://bit.ly/pKZikb
2011年 11月 25日
本日、ひさしぶりに塩田理事と団交しました。
交渉議題は、「組合事務所の貸与」と、「団交ルールを定める労働協約の締結」について。 (結果は、どちらも継続協議ということになりました。) 労働相談や会議、それに文書の保管など、やはり組合事務所がないと不便です。 はやく事務所を獲得して、本題である、非常勤職員の待遇改善や5年条項について、もっと交渉したいと思います。
2011年 10月 01日
2009年2月から続けてきた座り込みのカフェですが、この9月末をもって閉店しました。この間、本当に多くの方がカフェを訪れ、濃密なコミュニケーションの場となりました。 常連さんたちはもとより、同じように失業している人、非正規で働く人たちがカフェを訪れてくれました。 全国の労働運動関係者や、遠く韓国からも何人もの活動家がガイドブック(?)を見て、わざわざやって来てくれました。 閉店する理由としては、カフェを維持することがなかなか困難になってきたこと、また、大学側が「不法占拠」を口実にいろいろな不利益取り扱いを続けていることにあります。 カフェは閉店しますが、組合エクスタシーとしての活動は続けていきます。雇用上限の撤廃、それに非正規の均等待遇に向けて、今後もがんばっていくつもりです。やはり京大には「非正規の組合」が必要だ、と思います。 どうぞご支援をよろしくお願いします。
2011年 09月 02日
本日、控訴審の第2回期日がありました。
請求していた控訴人の本人尋問については、「必要性なし」ということで却下されました。 しかし、高裁で私たちが提出した新証拠(パワハラを証言する団交記録、甲31号証)をどう評価するのか塩見弁護士が問い質したところ、これについては「きちっとした判断を示さないといけないな、終わらないな、と認識している」との発言が裁判長からありました。 というわけで、控訴審はこれで結審し、判決は11月30日(水)1:10と指定されました。 どんな結果になるかは分かりませんが、やるだけのことはやったと思います。 支援して下さった皆さん、そして弁護団の皆さん、本当にありがとうございました! (unagi)
2011年 07月 01日
いよいよ控訴審です。肩書きも、「原告」から「控訴人」になりました。
書面の交換をした後、控訴人のほうから、井上が5分間の意見陳述を行いました。 次回は、大学の答弁書に対するこちら側の反論を提出することに。最近の大阪高裁は1回で結審することが多いと聞いていたので、まずはホッと一安心です。 次回期日は、9月2日(金)1:15~大阪高裁・別館73号法廷にて行われます。 ![]() 2011年7月1日 控訴人 井上昌哉 1審判決で和久田裁判官は、私たちの従事していた仕事が「家計補助的労働」であり、家計補助である以上、仕事を失っても生活が崩壊することはないから、解雇権濫用法理を適用させる必要はない、などと述べました。 しかし、本当にそうなのでしょうか? 京大時間雇用職員の仕事は、家計補助の労働なのでしょうか? 京都大学が2007年に刊行した「京都大学男女共同参画推進に関する意識・実態調査」報告書によると、京大で働く時間雇用職員(うち女性が74.2%)において、配偶者を持つ人の割合は、20代で24%、30代で53%、40代で57%、50代で35%、となっています。 逆に言えば、20代職員の76%、30代職員の47%、40代職員の43%、50代職員の65%は、配偶者に扶養されておらず、自らの収入で生計を維持している、という実態が報告されているのです。 報告書の本文においても、「非正規雇用は主婦の家計補助という世間の思い込みに反して、自らが家計維持者である場合も少なくないようだ」という分析がなされています。つまり、1審の和久田裁判官の認識は、現実とはおよそかけ離れた思い込みにすぎないのです。 実際、私たち控訴人2人は、自分の稼ぎで生計を立ててきました。家計補助で働いていたわけではありません。私自身について言えば、農学部を突然雇い止めされた後は、失業手当をもらうことができず、貯金も少なかったため家賃を払い続けることができなくなり、住んでいたアパートを引き払うことにさえなりました。 ところが1審判決は、仮に生活が崩壊したからといって、そのような「家計補助的労働」に自ら望んで就いたお前たちが悪いのだ、という自己責任論を展開しています。これには本当に驚きました。「首を切られるのが嫌ならフルタイムの正規職に就けばいい」という和久田裁判官の物言いは、「パンがなければケーキを食べなさい」と言い放ったマリー・アントワネットそっくりではないでしょうか? 図書館業界は、いまや雇用破壊の最先端です。正規職の司書になることはほぼ絶望的な状況であり、たった1人の求人に対して100人以上の応募が殺到することが通常です。誰もがワーキングプアの非正規職に甘んじることを余儀なくされています。 私たち京大の時間雇用職員は、週30時間上限でしか働けず、フルで働いても1ヵ月の手取りは10万円ちょっとにしかなりません。そこで多くの職員は、ダブルワークで足りない生活費を補っているのが実情です。私は塾講師との掛け持ちをして働いていましたし、小川さんは自分で出版社を興していました。 そして多くの時間雇用職員は、正規職員と変わらぬ仕事をこなしています。目録データベースを作成するという仕事は、図書館における中核的な業務であり、決して補助的業務などではありません。このことは強く強調しておきたいと思います。それに、百歩譲って補助的労働であったとしても、どうしてそれが不安定雇用や低賃金を正当化する根拠になり得るのでしょうか。私にはまったく分かりません。「均等待遇」はいまや世界の常識であり、正規であれ非正規であれ、誰もが安定して働き続けることを望んでいる点では、まったく同じことです。 最後に、「短時間の勤務を望むこと」と「いつでも使い捨てにされる有期雇用を望むこと」とは、決してイコールではありません。大学側の答弁書は、短時間勤務のニーズを有期雇用のニーズへと巧妙にすり替え、あたかも私たち自身が不安定雇用を望んでいるかのように主張しています。 繰り返しますが、不安定雇用を望む者など、誰もいません。 そして、使い捨てにされるのは何より辛いことです。 今後、ワーク・ライフ・バランスの見直しによって、人々の働き方はどんどん変わっていきます。裁判所におかれましては、今後のあるべき雇用のあり方を思い描き、そのための適切な判断を下して頂けたら、と思います。 以上
2011年 05月 26日
今晩(5/26)、京大きってのしょうもないイベントが、例によってこっそり行われようとしています。
総長と卒業生との懇談会――平成22年に社長になられた方々(※)と 去年は、時計台で行われましたが、去年の組合の抗議行動のせいか、今年はどうも鞠小路通りの吉田泉殿 という所で行われるようです。このイベントの特徴は、こっそりと行われること。去年、私たちの抗議の対応のために呼ばれた職員たちも、存在を知りませんでした。 5時半頃から社長たちが集まりだすようです。 ※JR四国、三井住友海上、KDDI、三菱電機など
2011年 04月 10日
雇い止め裁判の判決を受けて、感じたことを原告の二人が書きました。
判決を受けて (井上昌哉) 驚きの判決でした。解雇権濫用が認められない可能性は十分にあると覚悟していましたが、まさかその理由が、私たちの従事していた仕事が「家計補助的労働」であるから、とは。しかも京大卒でありながら、わざわざそのような労働に就いた原告らが悪い、という自己責任論まで展開されています。 和久田裁判官は、私たちが「どのような世界観・人生観の下にこうした就労形態を選択したのか明らかではない」と言います。しかし、私の世界観・人生観はいたってシンプルなものです。それは、「生きていくには眠るための小屋と靴と少しのパンさえあればよい」(映画「ミラノの奇蹟」)というもので、この単純な世界観・人生観に従って、私は京大図書館での仕事を選択しました。そして、この仕事で生計を立ててきました。 私は自分の仕事にそれなりの誇りをもち、意味のある仕事だと思って、真面目に働いてきました。それを「家計補助的労働」だと蔑み、いつでも首を切られても文句が言えないのだ、と判決ははっきり述べています。これは私自身への否定であるばかりでなく、京大の非常勤職員すべてに対する侮辱であるでしょう。(実際に家計補助であろうがなかろうが)「家計補助的労働」として長い年月、不当な差別を受け続けてきた女性労働者に対する、いわれなき断罪でもあるでしょう。 「時間数が短いから(そして時給が低いから)家計補助的労働なのであり、家計補助であるから首を切られても生活が崩壊することはない、だから解雇権濫用を適用して労働者を保護する必要はないのだ」というロジックは、およそ論理の体をなしていません。これまで判例が、何のために解雇権濫用法理を非正規にも類推適用させてきたのか、その積み重ねを台無しにする、ひどい判決だったと思います。 和久田裁判官の物言いは、塩田理事そっくりです。「今の仕事を続けるのは本人にとっても良くない」「新しい道を探したほうがいい」云々。それを法律の言葉に直しただけです。その意味で、和久田さんは「とんでもない反動裁判官」というわけではありません。塩田理事が、そして多くの男性正規職員がそうであるように、心やさしい善意の人です。ただ、自身に染みついている差別意識について無自覚なのです。 実際、判決では、「有期労働契約という雇用形態は、原則として期間を定めなければならばない理由がある場合にのみ採用されるべき」という、入り口規制の考え方が述べられています(※代理人の塩見弁護士によると、この考えが判決の中に書かれたのは初めてではないかとのこと)。これは私たちの運動に対する、和久田さんなりの回答(レスポンス)であると感じます。 ただ、善意であるがゆえに、問題はとても根深く感じられるのです。今回の判決に対して、怒りよりも無力感のほうを私が多く感じるのはそのためです。 「差別」と闘ってきたこの2年間、その差別が判決でこうまで堂々と書かれ、それが雇い止めを正当化する理由とされたことに、深い脱力感を禁じ得ません。そして同時に、差別とは何か? (お前は)差別とどう向き合うのか?という問いを、否応なしに突きつけられました。その意味で、とても怖い判決だったと思います。 判決について(小川恭平) 「なんでお前らは京大を出ていながら、女(パート)子供(アルバイト)のするような仕事をしてるんだ。そんな家計補助的なものは法で保護する労働者に値しない。自分でそれを選んだんだろうから、くびになっても文句をいうな、(ちゃんとした仕事につけ)」という判決でした。 裁判官・和久田さんは思いを入れて判決を書いたんだとは思う。それが、こんな飲み屋できくような、おやじからの説教だとは‥‥、私たちは何のために裁判をしてるんだ‥‥と言葉を失った。 私たちはまさにこういうものと闘っていた。この判決文に書かれているようなことに対して、闘ってきたんだと思う。大学側の主張はウソは多かったけど、ここまで差別的ではなかったから、こんな負けかたをするとは思っていなかった。 法に負けたというより、世の中の女性差別に負けた。 私たちが女性だったら、説教すらつかなかったと思われる。「家計補助的な仕事は使い捨てられて当然」それだけだったと思う。 これはあまりにひどい差別だ。判決文を訴えたい。(本当に国連女性差別撤廃委員会などに訴えたほうがいいかもしれない。) この家計補助的という考え方は、日本の労働の最大の問題といってもいい。パート労働は、主婦のものとされ、家計補助だから、一人で生きていくだけの賃金は必要ないとされ、そして首切り自由。これは都合いいと広がっていったのが日本の非正規労働である。 (そして、広がりすぎて、とても非正規が家計補助といえなくなってしまってるのが現在だ。) 裁判官は自分の書いた判決が女性差別だと気付いてもいないだろう。あまりに世の中に浸透してるし、差別しているほうは差別には気付かないものだ。なので、ちゃんと陳述書の中で、パート労働の差別性について書いておけばと後悔している。 世間も裁判も一緒か。権利意識をもって、二年もがんばって裁判してきたが、こんな判決をもらうとなんだかむなしい。 最後に一点 判決文で一番ショックだったことは、時給が安いから(+労働時間が短い=週30時間未満)、家計補助だとされたことだ。 非正規に対する差別によって、時給が低くされているのに、さらに収入が低いことが理由に、くびを切っていいと差別されること。 差別を理由に、差別を肯定すること。 そういう判決だった。ひどいと思う。 (以下、つづく。まとまらない感じにはなりますが、)
2011年 04月 06日
井上・小川京大雇い止め裁判、敗訴しました。
非常に差別的な判決でした。判決文は、 http://bit.ly/g1aHQN(和久田裁判官の判断は34ページ以降) 様々な方が抗議の声を上げています。 また激励をいただいております。 中村弁護士 http://neo-city.sblo.jp/article/44104492.html 塩見弁護士 http://togetter.com/li/118664 フリーター全般労組 http://bit.ly/fYOL58 イダヒロユキさん http://goo.gl/WsXmg 嶋田ミカさん http://bit.ly/hhtVrJ Twitter上の怒りの声のまとめ http://togetter.com/li/119058 毎日新聞 http://bit.ly/hRhZTI 原告の二人やユニオンエクスタシーからも声明を発表する予定です。もうしばらくお待ち下さい。
2011年 03月 30日
3月31日はいよいよ、井上・小川京大雇い止め裁判の判決です。是非ご参集ください。もちろん集会もします。
*1時10分、305法廷で判決 *1時半、弁護士会館(京都地裁の敷地内)にて集会 ・弁護団、中村・塩見・諸富弁護士による判決の説明 ・原告井上、小川のメッセージ ・支援者からのメッセージ *4時頃、京大時計台前にて集会 ・裁判の報告 ・二年前の井上・小川の雇い止めに対する抗議 ・今年の3月31日の雇い止めに対する抗議 3月31日について かつて京大非正規は日々雇用という形で雇われ、この日一日は退職させられていました。毎年、時計台前で抗議の集会が開かれていました。
2011年 03月 24日
雇い止めを言われたら、「雇い止め不服の申し立て」を必ず提出しましょう!
1. 失業給付を会社都合にするのにも役に立ちます。 2. また、大学へ雇い止め撤回の交渉や要求をしていくときにも有効です。 --組合に入って団体交渉をする、労働局に訴える、労働審判など裁判所に訴える 雇い止めは大学の都合なのですから、私は納得できないとか、今後も働きたいと言ってもいいと思います。 とにかく不服の申し立てだけは出しましょう。 出し方 雇い止めになる前に着くように、松本紘総長宛に、内容証明郵便で出します。(内容証明郵便は集配局で扱っています。同じ文面のものを3部用意してそれぞれに捺印します。料金は900円くらいです。) 注:内容証明ではなく、組合から大学に申し立てることも可能です。ご相談ください。 以下、テンプレートを用意しました。適宜アレンジしてお使いください。不服の理由を書いたり、雇い止め理由の開示を要求したりしてもよいと思います。 リンク先はwordファイルです。 ![]()
2011年 03月 07日
2009年7月に提訴した地位確認訴訟ですが、ついに2月10日に結審しました。龍大・嶋田ミカさんの裁判と重なったため、30人近い傍聴者が集まり、法廷に入りきれないほどでした。
最終準備書面を交換し、原告の小川と井上が短い意見陳述をしました。 【陳述内容】 文学部でくびになった時は、ひどいと思いながらも、扱いも悪かったし、非正規ばかりやってきて、よくくびになってたし、どこかこんなものだと思ったりもした。パワハラで自分の評価が下がってしまい、おかしさが充分に感じられなくなっていた。しかし、闘っていく中で、応援してもらったり、教えてもらったり、学んだりしていく中で、これはおかしいんだとはっきりわかってきた。 おかしいと感じられなくなっている数多くの非正規のために、裁判所には、法的にもおかしいんだとはっきり言ってほしい。(小川) 5年条項は、解雇権濫用法理を逃れるためにあるのかと思っていたが、実はそうではなかった。5年条項は、雇用者が「責任を取らない」ために存在している。実際、「あなたは期間満了です」と告げるだけで、自分の手をまったく汚さずに、簡単に首を切ることができる。誰ひとり責任を取ろうとしない大学という組織にとって、これはとても都合の良い制度である。 しかし、首を切るというのは、生活の糧を奪うということであって、とても重いことだ。「首を切るな」とは言わないが、切るなら切るで、せめて責任ぐらいは取ってほしい。(井上) ■原告ら(小川・井上) 最終準備書面 pdf(1,690KB) 弁護団が徹夜で仕上げた力作です。ぜひお読みください! ■被告(京都大学) 最終準備書面 pdf(1,112KB) 時間があればお読みください。 判決は、3月31日(木)1:10に、京都地裁305法廷で言い渡されます。判決後、隣接する弁護士会館にて報告集会も予定しています。お集まりください!
2011年 03月 04日
カフェの強制排除がありました。昨今のニュース報道でしばしば放映されることもあり、松本総長から「正門前をきれいにしておけ」との指示があったとのこと。
団交が終わった午後、のんびりとカフェで歓談していたところ、30人ほどの職員さんが現れ、いきなりテントを解体し始めました。 カフェのみならず、正門前にあった学生団体のタテカンすべてを撤去したこと、さらに排除に際し、あらかじめ公安警察(警備部)に要請して付近で待機させていたこと、などが駆けつけた学生諸君や支援者の怒りを買いました。 赤松理事を囲んだ長時間の話し合いの後、現場責任者から「再撤去はしない」との確約がなされたため、解体されたテントをみんなで再建しました。 長い一日でしたが、学生諸君と団結できたことはうれしかったです。また、ツイッターによる情報拡散の力を再認識した一日でもありました。支援してくださった皆さん、ありがとうございました! ※3/4京大「くびくびカフェ撤去事件」まとめいろいろ http://t.co/u57m6xs http://t.co/9Y9PXwA http://t.co/hePnFaV (追記)「くびくびカフェ撤去に組合反発」(3/5京都新聞) ![]() ![]()
2011年 02月 23日
5年条項の特例措置によって、「部局が特に必要とする業務」については、必ず「公募」を行うことを条件に、6年目以降の再雇用が可能になりました。
その際、「いったん公募を行うと決めた以上、当該職員に応募資格があることは当然である」と岸本総務部長が発言したことは、1月21日のエントリで述べた通りです。 ところが、いまだに、「公募を行う場合でも、当該職員に応募資格がある場合と、ない場合とがある」、という解釈を採っている部局があります。 公募には2種類あって、専門的業務の場合は応募できるが、専門的でないルーティン(定型的)な業務の場合には、特例措置が適用されず、応募できない、というのです。(今のところ工学と情報学の事務長が、はっきりこうした見解を採っています。) しかし、特例措置のこのような解釈は、明らかに大学本部の方針に反しています。3月4日に予定されている塩田理事との団交では、この点についても追及したいと思います。
2011年 02月 22日
2011年 02月 17日
あの " なんなん " が、帰ってくる!
2月19日(土)龍谷大学大宮キャンパスで、なんで有期雇用なん!?集会です。 今年はデモもします。ライブもあります。 ![]() HP* http://nandenan0227.blogspot.com/ チラシ* http://goo.gl/gbNcm メール* nandenan0227(at)gmail.com (at)を@にしてください。 大学・組合をこえて非正規労働者がつながり、○年でくびはおかしい! 有期雇用はおかしい! この3月末の雇い止めやめよ! と訴えていきます。 今年は、おかしいというだけではなく、どう闘っていくか、その実践を考える集まりにしたいと考えています。 記 ☆NANNAN is back!☆ 「なんで有期雇用なん!?」リターンズ@京都 大学非正規労働者の雇い止めと闘う緊急集会 日時:2011年2月19日(土)13:00~16:30 場所:龍谷大学大宮キャンパス 東黌[とうこう]101教室 参加費:500円 *非正規・無職者割引有り 終了後、 京都駅方面へデモストレーション! 16:45~ 会場近くで懇親会 18:30~ ・各大学からの闘争報告 ・内藤進夫さん(アルバイト・派遣・パート関西労働組合)&遠藤礼子さん(プリティユ・ニオン)をゲストとするディスカッション ・「釜凹(かまぼこ)バンド」による「労働歌を歌おう」 ★応援メッセージ募集中! ★カンパも募集中です! 郵便振替 00690-7-272370 大学非正規労働者の雇い止めを許さない会
2011年 02月 12日
2011年 02月 07日
いよいよ契約更新の季節です。来年度の契約が無事に更新されるかどうか、不安な方も多いのではないでしょうか。上司から契約打ち切りと言われたら、なかなか「NO!」とは言い返せないもの。「少し考えさせてください」などと持ち帰り、その場で同意しないことが大切です。後日、「働き続けたい」という意志をはっきり伝えましょう。 でも、自分一人では闘い方もわからないし、うまくいかないかもしれない。かといって「泣き寝入り」するのは悔しい。そんな時は、労働組合の出番です。交渉によってねばり強く雇用継続を勝ち取りましょう。 決してあきらめずに、ご相談ください。
2011年 01月 27日
リンク先はPDFファイルです。医学研究科から、5年条項の運用に関する質問に対する回答を文書でいただいておりました。 ・再雇用を行わない方針であるのか? という問いには、そのような事実はないという答え。 ・また、5年条項対象者が公募に応募することを妨げる運用をしているのか? という問いには、理事の通達に従っているとの答え。 理事の通達については、先の団交報告に書いた通りです。 「この公募に応募できるものとする。」 http://extasy07.exblog.jp/13888077/ 今までと同じ業務の公募であれば、例外なく応募できるということです。(この同じについては、全く同じと厳格にとる必要はない) そろそろ、3月末5年条項対象の公募がされてきていると思います。 対象者の方、堂々と、応募しましょう。
2011年 01月 25日
工事の関係で、カフェが移転しました。こんどは時計台に向かって左側へ。池の奥にあって、落ち着いた雰囲気です。 現在、カフェの営業はフレックスタイム制となっており、水・木・金の2時から6時がコアタイムです。その他の時間帯は、電話かメールしてから来ていただいたほうが確実です。(特に遠方の方。) ※下のリンクは先日のニュース映像です。2分18秒から、新装カフェ登場! 「大学にも非正規雇用の波 "雇い止め"も」 http://www.youtube.com/watch?v=7yVgS-VA-ic
2011年 01月 21日
12月20日の本部との団交では、5年条項の運用についても交渉しました。
5年条項についての大学の通達には、「部局が特に必要と判断した場合、当該業務に従事する非常勤職員の募集を公募により行うこととし、5年満了時において当該業務に従事する職員も、この公募に応募できるものとする」と書かれています。ところが、この公募が行われるにも関わらず、応募を妨げるような運用をしている部局があるのです。 たとえば工学研究科や医学研究科、それに他のいくつかの部局では、あらかじめ「応募するな」「応募しても採用しない」などと本人に通告することにより、再雇用の道を断ち切った例があります。 岸本総務部長は、こうした例は聞いていないとしながらも、それがもし事実だとすれば、そのような恣意的な取り扱いは認めていない。こちらの意図とも違う、と断言しました。 現場の判断に任されているのは、「その業務について(例外的に)公募を行うかどうか」であって、「本人に公募を受けさせるかどうか」ではない。それは誤った解釈であり、いったん公募を行うと決めた以上、当該職員に応募資格があることは当然である、と岸本氏は明言しました。 要は、通達に対して現場が過剰反応し、本部(岸本総務部長)の意図とは異なった運用がされているという事実が明らかになったわけです。組合として、こうした恣意的取り扱いをなくすよう、本部から部局へ徹底するように申し入れました。 *************************※6年目以降も働き続けることが可能になったこの再雇用制度。大学側は「特例措置」と名付けているため、あたかも「継続雇用はあくまで例外で、原則的にはちがう人を採用しなければならない」と受け取られがちです。 しかし「例外」とは、業務について言われていること。例外的に業務が継続する場合に、5年満期の職員にも応募資格を認める、というだけのことです。 大学は、非常勤が従事するのはあくまで「臨時的」業務である、という建前をとっています。ある業務が6年目以降も必要であるということは、もはや臨時的業務とはいえないのであって、その限りで「例外」と呼ばれているにすぎない、と私たちは解釈しています。
2011年 01月 19日
12月22日、ハラスメントの申し立てを放置している件について文学部研究科長と団交をもちました。
長時間の団交でしたが、それなりの成果はありました。最後、事務長が、研究科長に対して、持ち帰って副研究科長や人権委員と相談してはどうか提案。その検討の結果を受けて、1月上旬に再度団交をもつことで合意しました。 はじめ、研究科長は調査を始められない理由として二つあげた。 1裁判に影響する 2裁判は重い。 1(裁判に影響する)について追及していったところ、研究科長は証人尋問が終わった今、裁判に影響するということはないことを認めた。 2(裁判は重い)裁判は重いのだとしても、具体的にどう調査に影響するのか、問題点や不安な点をあげてくれと追及。研究科長、答えられなかった。それは、研究科長のぼんやりとしたイメージでしかなく、それでは人を納得させる理由にならないと指摘。 3「裁判の結果を参考にしたい、」と研究科長。 「それは、今始められない理由にならない。調査している途中で、裁判の結果がでたら、参考にしたらよい」と指摘。「また、なぜ参考にしたいのか。」 4「放置していて、被害者に対する人権侵害と思わないか」と追及。「放置ではなく、待っているのだ、」と研究科長。「思うのか思わないのか、」と問いつめたら「人権侵害だと思わない。」 5 「調査を放置しているのは人権侵害である」という文学部人権委員会宛申し立てを研究科長に手渡す。 6「今始めるか、今始められないなら、説得させるだけの理由を説明してほしい」という要求書を手渡す。 終わって ・研究科長は、責任者であるという自覚がない。雇用責任者である、ということを知らなかったことが判明。 ・雇用者にとって、ハラスメントをなくし、起こった場合に対応するのは、義務である。(セクハラについては男女雇用機会均等法に雇用主の義務としてはっきり明記。)なので当然裁判をしているから、雇用主がなにもしなくてよいということにはならない。 ・調査をする必要を認めながら、5ヶ月も調査を始めないという、申し立て人に不利益を与え、規定にも反し、誰が見てもおかしいことを強行しているのだから、誰もが納得する形でちゃんとその理由を説明する義務がある。そうしないと文学研究科はハラスメントにちゃんと対応しないのだと全構成員を不安に陥れることになる。
2011年 01月 12日
アクションプランの策定のためのアンケートの報告の中で、非常勤職員の問題について的確に述べられています。
アンケートは2007年、京都大学男女共同参画企画推進委員会によって、京都大学全構成員を対象に行われたものです。 http://geco.adm.kyoto-u.ac.jp/data/research/ 以下、HPより引用します。 2.3.4. 女性補佐員の仕事と家庭 非常勤職員である補佐員は、京都大学の構成員全体の実に8.4%を占める存在である。職員の半数以上を占め、教授・助教授・講師・助手を合わせた常勤教員全体とほぼ釣り合う人数がいる。第1 章の図1-1-1 によりその規模を確かめてほしい。また第1 章の表1-1-2 にあるように、本部よりも研究科・学部や研究所などに主に配置されており、すなわち学生や教員とのインターフェイスの部分を担っている職員の多くが補佐員である。しかもその74.2%が女性であり、京都大学の女性構成員全体の24.0%、4人に1 人は補佐員だということになる。これほどの大きな割合の女性たちが昇進が無く雇用も不安定で所得面でも大きな格差のある地位に置かれていることは、契約により合法的であるとはいえ(*)、男女共同参画という観点からはやはり看過できない。 補佐員には男性もいるが、その年齢層は20 代が中心でせいぜい30 代前半までに集中しているのに対し、女性補佐員は40 代以上が38%にもなる。勤続年数が常勤職員並みに長い女性も少なくないのは周知のとおりである。非正規雇用と正規雇用との格差、および非正規雇用が女性に偏っているという現実は、京都大学のみならず日本社会一般の問題だが、それゆえにこそ社会の“知恵袋”である大学が率先してその問題の解決法を見つけだし、世に示していくことが重要ではないかと思われる。‥‥ (*組合より注)契約だから合法とは簡単にいえません。契約であっても、労働法に違反したものは無効となります。例えば5年条項のように労働法上グレーなものは、無効と判断されることもありえます。また、この格差は日本も批准している国連女性差別撤廃条約に反しており、日本政府に求められている是正勧告の対象になると思います。 http://www.gender.go.jp/teppai/6th/CEDAW6_co_j.pdf 項目45
2010年 12月 31日
組合員のtamaraです。時間雇用職員として京大に勤める毎日を送っています。
終業後おいしいコーヒーが飲みたくなったとき、今でこそ、くびくびカフェに「こんにちは」と行けるようになりました。それまでは恐る恐る遠くから様子をうかがう・・・という時期が続いたことなど、前回(9/19)書きました。(コメントをお寄せ下さった方々、どうもありがとうございました。) そんな臆病な自分が組合員になり、その上、まさか団交に参加するなんて。 今年の9月9日、5年条項撤廃の団交に、現職の組合員として出席したのです。非常勤職員の生の声を伝える、というのが私の役目でした。「団交」が「団体交渉」の略ということも、つい最近まで知らなかったのに! 労使交渉というのは、運動用語を駆使して激しくやり合う、というイメージを持っていました。鉢巻きしたりして。机をたたいたりして。自分が参加しても戦力になれないのでは? 参加を断ろうかとずいぶん悩みました。また現職は匿名参加可能とはいえ、もし何かで身元が知れたら、職場や自分にどんな影響が及ぶのか心配です。 でも、ここは一歩踏み出してみるか・・・少しの勇気が生まれ、参加することにしました。 いよいよ当日。ユニオン総勢7名、まずはくびくびカフェに集合です。浪曲を聴いて気合を入れてきたというIさんは、鉢巻きはしないまでも、ネクタイを締めてハレの装い。一方Oさんはいつものリラックスしたファッションで、皆に「それパジャマ?」と突っ込まれていましたが、発声練習をしたりして準備を整えます。 私はといえば、緊張し、「平穏に(?)終わりますように、うまくしゃべれますように」と心の中で祈る気持ちでした。 この時の団交の主要テーマは、5年条項撤廃です。京大のお給料で生計を立てている者として、「非常勤は全員5年で首切り」が、とにかく一番の不安のタネです。いえ、5年もつのかどうかさえ、わからない。職場で「予算が減っている」という話を聞くたび、重い気持ちになります。心底不安なときは、不安を口にすることすらコワかったりします。不安にフタをすると、そこにブラックホールが生まれます。そんなときはいつも、離婚直後、生活にいき詰まったときの体験が蘇ってくるのです。 さて、団交で私が話したのは、身をもって経験した就職活動の厳しさ(正規職の応募倍率の高さ)、そんな中で京大時間雇用の職を得、現在なんとか生活できていること、そしてこれからも京大で安心して働き続けたい、という内容でした。 塩田理事は私の発言を、目をみながらしっかりと聞いて下さり、まず「いろいろとご苦労様でした」と語りかけて下さいました。その真摯な言葉はこちらの胸にすっと伝わり、嬉しい、と素直に感じました。続いて次のようなコメントがありました。 「今のような労働条件でずっと働かれると、あなたにとっても良くない」「正職員の採用試験やほかの可能性にぜひトライして、次の道を頑張ってほしい」・・・・・ この言葉を聞いたとき、私は思考がストップするような感覚に陥りました。「正論」かもしれません。そして理事の「善意」も感じます。でも、何か胸につかえる感じがして、返答の言葉が出ませんでした。 もし、私の母がこの理事のご意見を聞いたなら、大賛成していることでしょう。「理事のおっしゃる通りよ。組合も大事かもしれないけど、それより、早く次の道を探しなさい。年ばかりとってますます就職が不利になるわよ」と。これは、おそらく「世間代表」の意見でもあると、今までの経験から確信します。 ただし、なのです。理事は大学経営の当事者です。団交は働く者と経営者との交渉の場。そういう場で、「うちの職場の労働条件はあなたにとってよくない」「他の道を頑張れ」と諭されてしまうって、どういうことなんだろう? 私の頭がストップしたのは、「あなたのため」という名のもと、話が「自己責任」にすり替わったからだと、今にして思うのです。言われた私は虚を突かれ、「ああ、やはり自分の問題だ、自分が頑張らねば」と思ってしまう。すべてを自分が背負う方向へと、思考が傾いてしまう・・・。 このロジックは、いろんな場面で使われている気がします。あなたのため、としながら、言う側の都合が巧妙に隠されていたりします。たとえばプレイボーイが「君のために別れよう」と言うような? 個人としては誠意でおっしゃった言葉でも、このロジックのもとで、理事は経営者として責任転嫁をしていることになるのでは? そして、そのことに気づいておられないのでは?と考えてしまうのです。 「自己責任」の落とし穴に落ちると、人はどんどん孤独になる・・・自分の経験からもそう思います。社会的な構造の問題があるのに、それが見えないと、生き辛さをすべて自分のせいにし、苦しい、と声を上げることもできなくなっていく。孤独の果てに待っているものは、なんでしょうか? 予想のつかない人生のハプニングがあり、泣いたり笑ったりして、これまでやってきました。私自身これからどう生きていくか、考えながら歩んでいきたいと思います。一方京大は、社会的責任のある研究・教育機関として、また府内でも有数の事業所として、正規も非正規も安定して働ける体制を作っていく努力が求められるのではないでしょうか。ワーキング・プアが拡大している現在、安定した雇用や均等待遇のモデルケースとして、日本のトップに立つくらいの意識をもって。 ですが団交の場では、ここがどうしてもかみ合いません。原因は何でしょう? 最近ユニオンのメンバーと話し合う中ではっきりしたのは、「非常勤は不安定であたりまえ」という前提が大学にある、ということです。いえ、実は私の中にもそうした感覚はありますし、友人や知人と話していても、この前提は根強いと感じます。これまでの「日本の常識」を引きずっているのだと感じます。 安定して生きたいなら、非常勤ではなく正規を目指せ、登用試験の狭き門を突破しろ。それはそれで選択肢には違いありません。しかし、かなり高いハードルです。もし私が登用試験に通ったとしても、京大非常勤全体の割合からすると例外中の例外。塩田理事のアドバイスには、「試験に通る能力がない人間は使い捨てられても仕方ない」というメッセージが、裏表の関係でもれなくついてくるのです。 これだけ非正規雇用の割合が増えている時代(全体の3分の1、女性は過半数という最近の政府統計)、また有期雇用も増加の中、「非正規は不安定であたりまえ」を受け入れていては、生き辛い社会がどんどん加速していくでしょう。 ヨーロッパでは、非正規は不安定な分、待遇面での優遇や、公的な保護もいろいろあると聞きます。非正規であっても安心して生きていくことを求め、主張していいのだ・・・これは新鮮な発見です。そして自分の中でほっとする感覚が生まれます。これからは非正規で働く私たち自身の意識の変化が、新しい社会への橋渡しになるのではないでしょうか。 この日の団交は平行線をたどり、とても歯がゆい思いが残りました。終わってくびくびカフェに戻り、とにかくお疲れ様! 皆で乾杯です。なんだか「家」に帰った気分。私は『預言者』という詩集(カリール・ジブラン 1923年著)の一節を思い出していました。 あなたがたの家は、錨となるな、マストとなれ。 この詩の表現を借りれば、ユニオンのシンボル・くびくびカフェは、風をはらんだマストかもしれません。被いで固められた家ではなく、いつも風が吹きぬけている家。それは非正規という不安定を抱えながら、何か新しい価値観や居場所を作り出しているような気がします。 9月の団交のときは、残暑が厳しく、それでも夜風の心地よい季節でした。そして2010年も暮れていく今、カフェでは薪ストーブが、体をじんわり温めてくれます。 ![]()
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